「コインランドリー経営を始めれば手間なく儲かる」
「ほかの投資に比べて利回りが高い」
こうした点からコインランドリー経営に興味がある方は多いのではないでしょうか。
しかし、コインランドリー経営はオススメではありません。コインランドリー経営は安定的に収益を上げることが難しい上に、初期設定を誤ると成功が見込めないためです。具体的には、下記の4つの理由からオススメしません。
- 立地選びを誤った際に収益化が難しい
- 競合との差別化が難しい
- 無人経営は難しい
- 天候に左右される
そうした点を踏まえ、コインランドリー経営に取り組んでもいい人も一部います。
この記事では、コインランドリー経営をオススメしない4つの理由と、コインランドリー経営を検討してもいい3つの条件についてお伝えします。そして、最後にはコインランドリー経営と関連する不動産投資との比較、それぞれがオススメの人についてもお伝えします。
この記事を参考に、どの資産形成手段が自分にとって最適か見極めてみてください。
目次
1.コインランドリー経営をオススメしない4つの理由
コインランドリー経営はオススメではありません。その理由は主に下記の4つです。
- 立地選びを誤った際に収益化が難しい
- 競合との差別化が難しい
- 無人経営は難しい
- 天候に左右される
しっかりとした需要の見極めを行わなければ、コインランドリー経営での成功は見込めません。さらに、見極めをきちんと行っても天候という自身ではどうすることもできない要因で収支が左右されてしまうのが、コインランドリー経営です。
下記でそれぞれについて詳細を解説します。
1.1.立地選びを誤ると収益化が難しい
コインランドリー経営では立地が最も重要な条件になります。最適な立地を選べば繁盛しリピーターも獲得でき、安定的な収益を見込めますが、立地の見極めに失敗してしまうと取返しがつきません。
薄利多売の事業なのに顧客数を稼げず売上がほとんど立ちません。また、コインランドリー経営は初期投資が2000万円~3000万円程度必要になります。初期投資が大きいため、初期費用の融資を受けた場合は借入の返済もままならなくなってしまいます。
さらに、仮にいい立地を選べたとしても、最初の1~2年は知名度がなくリピーターも少ないため収益は上がりづらいです。
1.2.競合との差別化が難しい
コインランドリー経営は差別化が難しい事業です。基本的に洗濯機や乾燥機の機械を置くだけで、機械自体の性能差はそこまで大きくない上に、競合が参入しやすい事業であるためです。
差別化の方法としては他の店舗にない機械を置くことが考えられますが、これも簡単に競合に真似される可能性がある上に、機械の導入にもさらなら投資が必要になります。
他の差別化ポイントは価格面になってくるため、たとえ価格で差別化できても収益を圧迫する要因になってしまいます。
1.3.無人経営が難しい
コインランドリー経営は始めてしまえば何の手間もなく経営できるというイメージがありますが、実際はそういきません。無人経営を行うと次のような問題点があり、それらに対応できなければ顧客が離れてしまいます。
- 機械の清掃がきちんとなされず、汚くなる。性能は落ちる。
- 店舗内部がほこりやゴミで不衛生な環境になる。
- 顧客からのトラブル対応ができない。
「店が汚い」「機械が壊れっぱなし」「トラブルがあっても対処してもらえない」という状況では、すぐに使われない店舗になってしまいます。
1.4.天候に左右される
コインランドリー経営は天候に左右される事業です。雨の日が続けば顧客は増えますが、晴れの日は売り上げが落ちます。雨の日があると、洗濯物が乾かず乾燥機を使う方が増えるため、こうした傾向になります。
こちらの動画のように、「晴れの日が続くと吐きそうになる」人もいるくらいです。
他の土地活用は基本的に天候には影響されない事業であることを考えると、コインランドリー経営ならではの難しさと言えます。
以上の4つの理由の他、
- 競合が増えやすい
- 初期投資が大きくなりがち
- 相続税対策効果がほかの土地活用に比べると低い
など、コインランドリー経営は難しいと言える特徴が多くあります。
2.コインランドリー経営を行ってもいい3つの条件
1章のように、コインランドリー経営は難しい要素が多くあります。それでもコインランドリー経営を検討したい、という方は次のような点を見極めたうえで、すべて当てはまる場合は取り組んでもいいでしょう。
2.1.立地・設備の見極めが得意な人
1つ目の条件は、自身の保有している(または事業用地として検討している)土地がコインランドリー経営に向いているかを判断できるかどうかです。また、立地に加えてコインランドリーに洗濯機や乾燥機を何台導入するかという見極めもできるかどうかが重要です。
1章でも紹介した通り、コインランドリー経営では立地選びを間違えると新規顧客もリピーターもつかず売上が立ちません。初期投資が大きい分、失敗した時のリスクは大きいのです。
また設備をどの種類、何台導入するかという見極めも重要です。洗濯機1台導入するのにも数十万~数百万円かかります。導入しすぎても稼働回数が少なくなるため売上の効率が悪くなりますし、逆に少なすぎると本来得られるはずの利益が得られないことになってしまいます。設備を何台導入するかという見極めは、より高効率で利益を上げるために重要なのです。
具体的には、下記のようなチェックポイントを確認するとよいでしょう。
- 事業用地として検討しているエリアの人口や住民層(ファミリー層か単身層かなど)が分かる
- 競合になるコインランドリーがどの機械を何台導入していて、稼働率はどれくらいか分かる
- 地方で始める場合、駐車場が確保できるか、また近隣に商業施設があるかが分かる
2.2.手持ちの資金に余裕がある人
手持ちの資金に余裕があることが2つ目の条件です。初期投資が大きいことや最初の1~2年の収益が上がりづらいことがその理由です。
1章で解説した通り、コインランドリー経営を始める上では2000~3000万円の初期投資が必要になります。さらに、立地のいい場所で始めたとしても最初の1~2年は認知度の低さやリピーターの少なさから収益が安定的に上がりません。
そのため、コインランドリー経営を始める上ではある程度資金的な余裕があることが条件になってきます。
具体的には、初期投資の2000~3000万円に加えて、運用初期に赤字が発生しても耐えられる資金として500万円は確保しておきたいところです。
2.3.コインランドリー経営にコツコツ向き合える人
3つの条件は、コインランドリー経営にコツコツ向き合えることです。機械のクリーニングや店舗の清掃、利便性向上等、コインランドリー開業後も種々の取り組みが必要になるからです。
コインランドリーを開業した後も、
- 機械の清掃、メンテナンス
- 機械に投入されたお金の集金
- 店舗の清掃
- 使いやすさ向上に向けた工夫
- トラブル対応
などを繰り返して行わなければなりません。
特に清掃やトラブル対応は怠ることで顧客にリピーターになってもらえなくなってしまいます。始めてしまえば勝手に儲かるイメージのあるコインランドリー経営ですが、実際は手間をかけていかなくてはならないのです。上記のような作業をいとわない人でなければ、コインランドリー経営は難しいでしょう。
3.コインランドリー経営より不動産投資がオススメな人は?
ここまで、コインランドリー経営の難しさや、コインランドリー経営が向いている人について解説してきました。最後に、コインランドリー経営と密接に関連する不動産投資について比較した上でそれぞれがオススメな人について解説します。
まずは、コインランドリー経営と不動産投資を比較してみてみましょう。
コインランドリー経営 | 不動産投資 | |
---|---|---|
初期費用 | 多額(2000~3000万円) | 多額(1000万円以上) |
収益性 | ◎(利回り15%以上も) | 〇(7~12%) |
管理の手間 | ×(清掃やトラブル対応等) | 〇(管理会社に委託可) |
立地の重要性 | 高い | 高い |
差別化 | 難しい | 工夫により可能 |
天候の影響 | 大きい | ほとんどなし |
節税効果 | △(相続税節税効果があるが、他の投資には劣る) | ◎(所得税の節税効果大) |
オススメの人 | 利回りが何よりも重要な方 | 安定的に収益を上げたい方、年収が高く節税効果を得たい方 |
コインランドリー経営に比べて、不動産投資は「利回りではコインランドリー経営に劣るが、安定性の高い投資」と言うことができます。
コインランドリー経営は利回りこそ高いものの、「最適な立地の選定」「開業後の経営の手間」「差別化の難しさ」「天候の影響」により、利益が安定しません。また、立地を見誤るとほとんどリカバリーが効きません。
一方で、不動産投資はより安定的に利益を上げられる投資です。利回りこそ劣りますが、投資開始後は管理会社に委託することで管理の手間のほとんどから解放されます。また、差別化についても物件のリフォーム等大きな余地があります。
さらに、不動産投資においては所得税等の節税効果が高く、特に年収の高い方にとってメリットの大きい投資です。
- 「コインランドリー経営のような手間がかかる投資は避けたい」
- 「天候の影響がなく安定した投資をしたい」
- 「所得税の節税も考えている」
こうした方には不動産投資がおすすめです。
不動産投資については、下記の記事で解説しています。不動産投資に興味を頂かれた方は、ぜひご覧ください。
また、こちらの書籍でも不動産投資について紹介しています。無料プレゼント中ですので、興味のある方はぜひお申込みください。
4.おわりに
ここまでコインランドリー経営の難しさについてお伝えしました。利回りが高いというメリットはあるものの、「立地」「清掃等の手間」「天候の影響」などで安定して利益を上げることが難しいのがコインランドリー経営です。
3章ではコインランドリー経営より不動産投資が向いている人についても解説しました。不動産投資に興味のある方は3章で紹介した無料プレゼント本のお申し込みをオススメします。
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