都市ガスからプロパンガスに切り替えるか、迷っていませんか?
実は、都市ガスからプロパンガスに切り替えると多くのメリットがあります。
プロパンガス会社が「給湯器無料交換」や「エアコン・コンロなどの無償貸与」などの多くの特典を付けてくれますし、入居者にとってもその特典の恩恵を受けられるものもあります。
世間的なイメージとして「都市ガスよりプロパンガスのほうが高い」というものがありますが、料金が安くなるような業者と契約することや、高くなったとしてもそれ以上のメリットが入居者側にあることを説明することで、入居者にもプロパンガス導入を納得してもらえるはずです。
また、弊社のデータとして、都市ガスからプロパンガスに切り替えてもあまり入居率に違いがないこともわかっています。
ですので、大家のあなたが今よりも快適な管理をするためにもぜひ導入を検討してみてください。
目次
1.大家にとって、都市ガスからプロパンガスへの切り替えはメリットだらけ
今保有している物件のガスを都市ガスからプロパンガスに切り替えるか悩んでいるなら、切り替えることをオススメします。
理由としては、都市ガスからプロパンガスに切り替えることで多くの特典がもらえ、入居率の向上につながっていく可能性があるからです。
多くのメリットを得ることができますので、ぜひ切り替えの検討をしてみてください。
もらえる特典はプロパンガス会社によって違いますが、例えば以下のようなものがあります。
- 給湯器交換無料or格安
- インターネット導入費無料
- 給湯器・エアコン・ビルトインコンロ・インターホン・防犯カメラなどの無償貸与
切り替えによってもらえる特典は会社によって違いますが、多くのプロパンガス会社がこれらの特典を付けてくれます。
また、これらのもらえる特典の性能としては、一般的に普及している製品のレベルと同じ程度のものです。
ただし、インターネットの速度につきましては、高速にこだわっている方からすると見劣りしてしまう部分もある可能性がごあります。
そのほかの設置物で粗悪品を貸与されることは稀ですので、ご安心ください。
1.1.給湯器交換無料or格安
ほとんどのプロパンガス会社が給湯器の交換を無料もしくは格安で行ってくれます。
給湯器は寿命が約10年で、築古の物件を購入したなら、次にいつ給湯器が壊れるかわかりません。
さらに、部屋ごとに給湯器があるので、戸数の多い物件であればあるほど、突発的な出費が多くなります。
簡単な点検だけでも、出張費+技術料で5,000~8,000円程度かかります。部品交換が必要であれば、安くて数千円、高ければ5,6万と手痛い出費となってしまいます。
出費がかさめばかさむほど、あなたの想定していた不動産投資のキャッシュフローとかけ離れてしまうことも考えられますので、給湯器の無料or格安交換は大家からすると喉から手が出るほどうれしい提案となります。
1.2.インターネット導入費無料
こちらも多くのプロパンガス会社が提供している特典です。
最近は、在宅ワークも増えており、家のインターネット環境や回線速度なども入居付けの際には大切になってきます。
しかし、インターネットを新たに自費で導入しようとした場合、戸数やインターネットの種類にもよりますが、50~120万円がかかると言われています。
その導入を無料でしてくれるというのも、プロパンガス切り替えの大きなメリットの一つと言えます。
また、入居者にとってもメリットがあり、月々のインターネット料金を無料とする会社もありますし、無料とまではいかなくてもインターネット料金の割引をしてくれる会社もありますので、生活コストの削減が可能です。
1.3.給湯器・エアコン・ビルトインコンロ・インターホン・防犯カメラなどの無償貸与
都市ガスからプロパンガスに切り替えると、設備を無償貸与してもらえる特典が付いてくることもあります。
無償貸与してもらえる設備にもよりますが、これらを自費で賄おうとすると約10~15万程度かかります。
保有中の物件の戸数にもよりますが、10戸だとすると全室に導入するためには設備代だけで100~150万円かかってきますし、その上取付費もかかってきます。
その費用をあなたが手出しする必要がないと考えるとかなりお得だと言えます。
また、エアコン・コンロ・防犯カメラなどを無償で設置することで、部屋ひいては建物の価値向上が見込め、入居率が上がる可能性もあります。さらに、物件価値が向上すれば、売却時にも高く売れる可能性があります。
基本的にプロパンガス会社のほうで取付をしてもらえますので、特に大家側には手間はありません。
2.プロパンガスに切り替える際は、入居者のことも考えよう
大家にとって、プロパンガス切り替えのメリットは多くあります。
しかし、都市ガスからプロパンガスに切り替えた場合、あなたの物件に住んでいる入居者にも影響が出てしまいます。例えば、導入時の工事やガス料金の変更などです。
入居者がいて、家賃を毎月払ってくれるからこそ、あなたの資産形成が成り立ちますので、きちんと入居者のことも考えましょう。
2.1.ガス代の算出の仕組みを理解して、入居者に寄り添った契約をしよう
「プロパンガスは都市ガスよりガス代が高い」
このように考えている入居者は多いですが、これは時と場合によります。
確かに、都市ガスとプロパンガスのガス代を比べると、プロパンガスのほうが高くなってしまう可能性もあります。
ガス代は基本的にどちらも基本料金と従量料金(1㎥あたりの料金)を合算して計算されます。
以下の表に東京ガスの料金と、全国平均のプロパンガスの料金をまとめています。
プロパンガス:東京都平均価格、エネ研・石油情報センター(2021年6月)参照
都市ガス:東京ガス一般料金表 2021年10月検針分「B」参照
こちらの表から、基本料金・従量料金どちらもプロパンガスのほうが高いので、同じ量だけ使ってしまうと、プロパンガスのほうが高くなってしまうように見えます。
しかし、プロパンガスは都市ガスに比べて熱量が2.23倍も高いので、使用量はプロパンガスで生活した場合のほうが少なくなるはずです。
また、プロパンガスの基本料金・従量料金はともに全国の平均値となっていますので、会社によってはそれぞれの料金が高いところもあり、低いところもあります。
例えば、同じ関東圏でも基本料金の最高値は2,880円、最低値は857円と約2,000円も差が開いています。
よって、使用量が減ること・プロパンガス会社を正しく選ぶことを加味すると、ガス代が安くなる可能性もあります。
2.2.入居者目線のメリットを理解しよう
ガス代が高くなってしまう可能性がある一方で、プロパンガスに切り替えるメリットもあります。メリットを理解し、入居者に寄り添った経営を目指しましょう。
プロパンガス導入による入居者のメリットは以下の2つとなります。
①災害時の復旧が早い
都市ガスは地下に通したパイプから各家庭にガスを供給し、プロパンガスはボンベを各家庭に設置し、そこからガスを供給します。
供給方法の違いから、災害時の復旧に違いが出てきます。
地下のパイプが破損した場合、修理などに時間がかかってしまうので都市ガスは復旧が遅くなりがちですが、プロパンガスはボンベと各家庭までの配管があれば復旧することができます。
2011年3月に発生した東日本大震災では、都市ガスの全面復旧には約2か月かかったのに対し、家屋そのものが被災した場合は別として、プロパンガスのボンベが倒れたり配管が傷ついたりしたものは、数日で復旧した所もありました。
つまり、復旧の早さは万が一の場合に大切となってきますので、入居者にとってのメリットと言えます。
②入居時の初期投資が少なくなる可能性がある
プロパンガス導入前に部屋の中にエアコンやコンロが付いておらず、プロパンガス会社からそれらを無償貸与してもらえる場合には、入居者はそれらの設備を自分で購入する必要がありません。
これらの設備は入居時になければ、入居者が自分で購入する必要があり、引っ越し費用とは別で設備投資に多額のお金がかかってしまいますので、特典で設備を導入することで入居者が低費用で快適な暮らしを送ることができます。
2.3.入居者に快適な環境に住んでもらうために、事前に通知をしよう
入居者が快適に暮らし続けられるような部屋や設備を提供することが、今後アパート管理をしていく中で大切ですので、いきなりプロパンガスに切り替えて入居者が動揺しないように、入居者に事前にその旨を伝える通知をしましょう。
通知する際は、以下のことを伝えるとよいでしょう。
③についてですが、実は、「切り替え前に入居している方のガス料金を都市ガスのときと同様の料金にする」特約を結び、プロパンガス導入が入居者の不満要因とならないようにしている会社もあります。
契約時に、特約が可能かどうか確かめてみると、入居者にとっても良い契約が結べるでしょう。
通知をせずにいきなり切り替えてしまうと、入居者が混乱してしまいますし、大家であるあなたに向けて不満がたまってしまう可能性がありますので、必ず通知をするようにしましょう。たいていプロパンガス会社が通知をしますので、気になる場合には契約時や管理会社を通して通知書を見せてもらうと良いでしょう。
しかし、悲しいことにこれだけのことをしたとしても入居者からお問い合わせやクレームが来てしまう可能性もあります。そのような事態に備えて、プロパンガス会社の連絡先を控えておき、お問い合わせなどが来た場合にその連絡先を伝えて、対応をお任せしましょう。
もし、あなたが対応する場合には、災害時の復旧の早さやインターネット・設備無償貸与など、入居者にとってのメリットを伝えることが大切です。
ガス代については、具体的な数値を用いての説明などは難しいと思いますので、その場合はプロパンガス会社から説明する旨を伝えて、プロパンガス会社に任せましょう。
3.切り替えたい場合は、不動産会社に相談しに行こう
都市ガスからプロパンガスに切り替えることについて、多くのメリットがあります。
あなたが自主管理の大家であれば、直接ガス会社とやり取りをしても問題ありませんが、管理を任せているならその不動産会社に相談しに行きましょう。
その際、今のガス会社との契約書があればスムーズに切り替えが出来ると思いますので、持っていくことをオススメします。
また、プロパンガス会社はそれぞれ担当している地域が違い、さらにプロパンガス会社によって特典も違ってきます。
そのためあなたが望む特典を受けられない場合もありますので、ご注意ください。
切り替えに際して、複数の業者の中から選べる場合は、あなたと入居者のどちらもが満足のいくようなサービスがある会社を選ぶのが良いでしょう。
最後に
ここまで見てきたように、都市ガスからプロパンガスに切り替えることには大きなメリットがありますので、ぜひ導入を検討してください。
また、弊社のデータで、プロパンガスに切り替えても入居率にほとんど変化がないことが分かっております。
過去一年間、弊社経由でプロパンガスに切り替えた物件について導入前と導入後の入居率を調べたところ、平均で2.86%上がっておりました。
弊社の客付け力の影響もあると思いますが、プロパンガスに切り替えてもあなたの物件の入居率が大きく下がることはほとんどないでしょう。
万が一、空室率にお困りでしたら、気兼ねなくご相談ください。
今の管理会社に相談しても、プロパンガスについての知見があまりないようであれば、いつでも弊社にご相談ください。
https://go.musashi-corporation.com/l/584563/2018-08-25/9n874x
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