不動産投資を検討したことがある方なら、誰もが次のような疑問に至ったことがあるのではないでしょうか。
「なぜ不動産投資をオススメする営業マンは、自分で投資をしないのか」
営業マンが自分で投資をしない理由はいくつかあります。具体的には、次のような理由が挙げられます。
- 物件を買えるほど年収が高いわけではない
- 不動産業者の社員に対して融資をしない銀行がある
- 顧客にすぐ売れるため、営業マンに物件が回ってこない
- 顧客と同じニーズをもっているとは限らない
こうした理由があるため、営業マンが投資をしていないとしても物件をそうした営業マンから購入することに問題はありません。不動産投資の営業マンが投資をしていないのは上記のような理由で物件を購入することができない、あるいは購入するつもりがないからです。投資をしていない営業マン全員が損する物件を押し付けようとしているのではありません。
確かに、不動産投資をオススメするならば、自分でも投資をして当然だと感じるかもしれません。
投資をしていないのなら「本当は損をする物件だからオススメするけど自分では買っていない」「騙して売りつけようとしている」と勘ぐってしまうかもしれませんが、営業マンにも買えない(または買わない)理由があるのです。
もちろん、営業マンの中には実際に損する物件を売ろうとしている人や騙そうとしている営業マンもいるでしょう。記事の前半では上記4つの理由の詳細をお伝えした上で、後半ではいい営業マンを見分けるためのポイントについてもお伝えします。
目次
1.なぜ営業マンは自分で不動産投資をしないのか
この記事では、なぜ不動産会社の営業マンが自身で不動産投資をしないのか、という点について解説します。
「自分で投資をしないってことは、買ってはダメな物件なのではないだろうか」と思ってしまいますが、営業マンが物件を購入しないのには理由があります。
理由を大きく分けると、「買いたくても物件を買えない」「物件を買うつもりがない」という2種類に分けられます。具体的には、次のような理由があります。
【買いたくても物件を買えない】
①物件を買えるほど年収が高いわけではない
②不動産業者の社員に対して融資をしない銀行がある
③顧客にすぐ売れるため、営業マンに物件が回ってこない
【物件を買うつもりがない】
④顧客と同じニーズをもっているとは限らない
2章以降で、それぞれの理由について詳細を解説していきます。
2.理由①物件を買えるほど年収が高いわけではない
理由の1つ目は、「物件を買えるほど年収が高いわけではない」点です。
不動産投資を開始する上で必要な融資を受けるにはある程度年収が高くなければいけません。必要な年収にはいろいろな考え方がありますが、融資のことを考えると最低でも年収1000万円が必要です。
年収1000万円を得られるのは日本の給与収入を得ている人の5%程度で、それほど多くありません。営業マンが年収1000万円を超えているのも、あまりないと言えます。
そうしたことから営業マンが物件を購入しても融資が出ないことが多く、営業マンは不動産投資をしないのです。
3.理由②不動産業者の社員に対して融資をしない銀行がある
理由の2つ目は「不動産業者の社員に対して融資をしない銀行がある」点です。
不動産投資を進める上でほぼ必須になるのが金融機関からの融資です。しかし、金融機関の中には「不動産業の方には融資をしない」という方針をとっているところもあるようです。
こうしたことから不動産業界の営業マンには金融機関の選択肢が少なく、営業マンが不動産投資を行わない理由になっています。
4.理由③顧客にすぐ売れるため、営業マンに物件が回ってこない
理由の3つ目は、「顧客にすぐ売れるため、営業マンに物件が回ってこない」点です。
これは、物件の売れ行きが好調な不動産会社で考えられる要因です。不動産投資市況や会社の業績によっては、顧客に紹介する物件の在庫が少なくなってしまう場合があります。そういった状況だと新しい物件が出てきてもすぐに売れてしまうため、営業マンが物件を買うような余裕はなくなってしまいます。
もし物件が少ない中で営業マンが顧客を差し置いて物件を買ってしまうと、社内でひんしゅくを買ってしまいます。そこで、そうした会社では営業マンが不動産投資をすることは少なくなります。
5. 理由④顧客と同じニーズをもっているとは限らない
理由の4つ目は、顧客と同じニーズを営業マンがもっているとは限らない点です。
例えば、不動産会社を訪ねる顧客が年収1500万円で、「所得税の節税」という目的をもって投資を検討しているとします。その場合、訪ねた先の不動産会社の営業マンが不動産投資をしていないとしても不思議ではありません。その営業マンが年収600万円くらいであれば、所得税の節税というニーズがないからです。
というのも、不動産投資で節税をするためには、おおよそ年収1200万円以上が必要になってきます。顧客に節税ニーズがあっても営業マンに節税ニーズがないのであれば、その営業マンが投資をしていなくても不思議ではありません。
不動産投資の節税方法については、こちらの記事も併せてご覧ください。
6.「売って終わり」の精神で営業をしている営業マンも中にはいる
ここまで、営業マンが不動産投資をしない理由についてお伝えしました。
「営業マンが投資をしていないということは、実際のところ不動産投資は儲からないのではないか」と思われていたかもしれません。ですが、ここまでお伝えした内容を踏まえれば営業マンが投資をしないことも不思議ではないことがお分かりいただけると思います。
一方で、中には「騙してやろう」「売ってしまえばあとは関係ない」と思いながら営業をかけている会社や営業マンも残念ながら存在します。
そうした会社・営業マンを見分けるには、次のようなポイントを押さえましょう。
- 不動産投資のメリットだけでなく、デメリットも伝えてくれるか
- 不動産投資に関する豊富な知識を持っているか
- 顧客の資産状況、属性、希望、投資の目的を把握した上で提案をする姿勢を持っているか
- 違法な取引を持ち掛けてこないか
不動産投資の会社・営業マンの選び方については、こちらの記事も併せてご覧ください。
7.まとめ
ここまで、不動産投資の営業についてお伝えしました。
不動産投資の営業マンの中には実際に投資を行っているわけではない人もいます。そうした人を見ると「実際は損をするのではないか」「騙されているのではないか」と考えてしまうかもしれません。
しかし、この記事でお伝えしたように営業マンが投資を行わないことには理由があります。営業マンが投資をしていないとしても、まったく不思議ではありません。
より重要なのは、いい会社・いい営業マンを見分け、選ぶことです。よいパートナーと共に、不動産投資の成功をつかんでいただければと思います。
コメント