「はじめての不動産売却で、何に注意したらいいかわからない」
「不動産だと金額が大きくて、売却で失敗したくない」
不動産の売却を考えている方は、このようなお悩みを持っていることも多いと思います。
たしかに、不動産の売買では動く金額も大きくなりますので、漠然とした不安を抱えている方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
不動産売却時の注意点を無視して売却に「失敗する」と、以下のような事態に陥ってしまう恐れがあります。
・相場よりも安い価格で売却することになる
・場合によっては買主から責任を追及される
本記事では不動産売却における失敗を避け、希望通りの売却を実現させるための注意点をご紹介します。
目次
1.不動産を売却する前の注意点
不動産を売却する前に注意すべきポイントがいくつかあります。準備段階から意識することで、スムーズな売却を目指しましょう。
1.1.売却までの期間は3~6か月!売却したい時期から逆算してスケジュールを立てる
不動産を売却する時の平均期間は準備期間を合わせると3~6か月と言われています。
「来年の1月にまとまった資金が必要なので、それまでに不動産を売却したい」といった売却希望時期に目安があるケースでは特に、スケジュール設定が重要になります。
不動産を売却するためには、物件の査定、買主の募集(仲介の場合のみ)、契約、決済と複数の工程を踏む必要があります。これらの工程それぞれで準備する情報や書類があります。書類によっては平日しか取得できない場合もありますので、計画的な準備が必要です。
特に仲介で売却する場合は、「買主を見つける」という期間が発生するため、タイミングや需要によっては売却のために活動する期間が長引いてしまうことがあります。この現実を理解したうえで売却スケジュールを立てましょう。
1.2. 5社以上の査定結果を確認する
不動産売却で最も重要な条件の一つに「価格」が挙げられます。一つの不動産会社にのみ査定を依頼するのではなく、複数の不動産会社から査定をしてもらいましょう。
周囲の似た物件の成約価格や売り出し中の販売価格などをもとに簡易的に査定する「机上査定」だと、「一括査定サイト」を活用することで複数の不動産会社から一括で査定してもらうことができます。
査定にあたっては、事前に相場を把握しておくことも大切です。
相場を把握していないと、不動産会社から提示された金額が相場よりも安いのか、高いのかを判断できず、結果的に損をしてしまう恐れがあります。
売却価格の相場は、不動産情報のポータルサイトのシミュレーションで簡単に知ることができますので、初心者の方は活用することをおすすめします。
1.3.状況に合った契約形態を選ぶ(仲介、直接買取)
不動産を売却する時は、直接買取と仲介2種類の方法があります。
直接買取は、不動産会社に直接売却します。買主を他で探してきてもらう必要がないため、なるべく早く不動産を売却して現金化したいという方におすすめです。
仲介は、不動産会社と媒介契約を結んで、買主を探してきてもらう方法です。不動産会社に広告を出してもらったり、物件購入を検討している方に紹介してもらったりすることで、希望の価格で購入してくれる方を見つけられる可能性が高いですが、場合によっては買い手がなかなか見つからず売却活動が長期化することもあります。
それぞれの詳しい違いについては、こちらの記事でご確認ください。
1.4.不動産会社の検討は慎重に行う
ここまで売却前の注意点についてお伝えしてきましたが、同じくらい大切なのが「どの不動産会社に売却を依頼するか」です。冒頭からお伝えしているように、不動産の売買は大きな金額が動きますので、その取引をサポートしてもらう不動産会社は信頼に足る存在でなければなりません。
ただ、「複数社に査定を出して最も高い金額を提示してくれたから」や、「最も短い期間で買い取ってくれるといわれたから」という理由だけで不動産会社を決めるのはあまりおすすめしません。
しっかりと物件を査定してくれて、誠実な取引ができる会社を選びましょう。
・取引実績が500棟を超えている・・・ノウハウを持っている証拠
・事務所のグレード・・・グレードが高いオフィスビルは入居審査も厳しいため安心して取引できる
・お客様の声を公開している・・・掲載件数が多いほど、信頼感が増す
2.不動産を販売するときの注意点
ここからは、実際に不動産を販売することになったときの注意点についてご紹介します。不動産は、売主側にとっても重大なイベントですが、大きな金額を出して購入する買主側にとってはさらに重大なものになります。売主として責任をもって引き渡すために、しっかりと確認しておきましょう。
2.1.売却予定の不動産を綺麗に掃除する
所有している不動産をより高く、早く売却したい場合は、不動産の状態を綺麗にしておくことが重要です。不動産を買おうと検討している人が清潔感のあるものを買いたいというのは想像に難くないと思います。
内覧や見学の際、自宅であれば家の中(特に玄関、水回りやバルコニー)、投資用不動産であれば共用部の掃除をすることで好印象になり、購入までスムーズに進められる可能性があります。
2.2.買主に引き渡すまでにローンを完済する
不動産は、買主に引き渡すまでにローンを完済しなければなりません。その理由は、購入時に設定した抵当権を解除するためです。
不動産の売却を検討する場合は、売り出す前にローンの残債を確認し、返済が残っている場合は売却代金で一括返済することが可能なのかを検証しましょう。
ローンの返済状況は、金融機関から毎年送付される残高証明書や、金融機関の窓口で確認できます。
2.3.不動産に瑕疵がないか確認し、瑕疵があれば買主に伝える
売主の責任として最も重要なポイントです。瑕疵とは、建物の不具合や設備の故障など、通常あるべき品質が備わっていないことを指します。売却にあたって、不動産に瑕疵がないか確認し、不動産に瑕疵があればそれを不動産会社や買主に伝え、契約書に明記する必要があります。
不動産における4種類の瑕疵
物理的瑕疵 | 物件に物理的な欠陥や不具合がある | ・耐震基準を満たしていない ・シロアリ被害で建物の強度が低下している など |
環境的瑕疵 | 取引する不動産自体に問題はないものの、周辺の施設による騒音、異臭、振動、日照の影響で快適に生活するなどの目的を達成できない | ・近隣にゴミ焼却場や下水処理場がある など |
心理的瑕疵 | 購入者等に嫌悪感等を生じさせ、平穏に過ごすことができない | ・自殺・他殺・事故死・孤独死などが発生している ・近くに墓地がある など |
法的瑕疵 | 不動産に公法上の規制があって契約の目的を達成できない | ・接道義務を満たしていない ・建蔽率、容積率違反に該当している など |
引き渡す不動産が契約内容に適合していない場合は、売主が「契約不適合責任」を負い、買主から契約の解除や損害賠償請求をされてしまうこともあります。
契約不適合責任は、不動産の瑕疵を売主が知らなかった場合でも買主から追及することができますので、売主は買主からこのような責任を負わされてしまうのを恐れて過ごすことになります。そのリスクを取りたくない場合には、瑕疵担保免責で買い取ってくれる業者に売却をするのも有効な手段です。
2.4.売買契約書の内容に間違いがないか、隅々まで確認する
不動産の売却について話がまとまったら、売買契約書を作成します。売買契約書には、取引金額や引き渡しの時期、売買される不動産の所在地、契約不適合責任など様々な内容が記載されています。書かれている内容に誤りや不備がないか、不動産会社任せにせずにしっかりと確認しましょう。
特に、先ほどお伝えした瑕疵の部分については、売却後、トラブルに発展する可能性もあります。「言った、言わない」の問題にならないよう、事前に伝えていた瑕疵の内容が売買契約書に明記されているか確認が必要です。
3.売却した後は、確定申告を忘れずに
無事に売却が済んだら、それで終わりではありません。不動産を売却すると、売却益を得ることになります。売却を行った翌年の2月中旬~3月中旬に確定申告を行うのを忘れないようにしましょう。
確定申告を怠ると、無申告加算税や延滞税などのペナルティが課されてしまいます。
余計な出費や手間を減らすためにも、ここは忘れないよう注意しましょう。
さいごに
今回は、不動産売却時の注意点をまとめてお伝えしました。
不動産の売買では大きな金額が動きますので、売主、買主ともに慎重に契約を進めることが重要です。
ご紹介した注意点を意識して、売却を進めていただければと思います。
武蔵コーポレーションでは、不動産の買取を行っています。無料査定もできますので、お持ちの不動産で気になることがありましたらご相談ください。
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