入居率とは?入居率95%〜99%の範囲の差を気にする必要がない理由

入居率
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「入居率98%を実現」
「高い入居率を維持」

といったように、高い入居率を謳う会社が増えています。

入居率98%と聞くと、「すごい!」と思ってしまいますが、こういった数字は、どの程度信憑性があるのでしょうか

本記事では、入居率のからくりについて解説します。

入居率とは、アパートやマンションの全部屋数に対しての、入居している部屋の割合のことをいいます。入居率は、管理会社にどの程度空室への入居付けの力があるかを示す指標として使われることが多いですが、実際は管理会社によって入居率の算出方法が違っています。

したがって、管理会社にどの程度、空室への入居付けの力があるかを示す指標としては入居率だけを比べるのでは不十分です。管理会社の選定や空室対策を考えている場合には、入居率の1~2%の違いにはあまりこだわらず、その管理会社がどんな物件を管理しているのかを重視し、自分の所有物件と照らし合わせることが重要です。

この記事では、

・入居率の計算方法の違い
・入居付けの力を計る入居率以外のポイント
・入居率を高める方法

についてまとめています。

入居率に対する正しい理解を深め、よりよい賃貸管理の後押しになれば幸いです。


1.入居率は95%~99%であれば入居付けの力に問題ない

入居率は95~99%の間であれば、入居付けの力に問題ありません12%の違いにあまりこだわる必要はないといえます。

なぜなら、入居率の計算方法は管理会社によって違っているからです。入居率は、管理会社にどの程度、入居付けの力があるかを示す指標として使われることが多いですが、計算方法の違いにより、同じ入居状況であっても1~2%の違いが出てくる可能性があるからです。

1.1.入居率の計算方法の例

入居率の計算方法は、管理会社によって異なります

基準となる計算方法はありますが、管理会社により多少の違いがあるのです。

入居率の計算方法

入居率の基本的な計算の仕方は、

入居率=[(賃貸することが可能な物件の戸数-空室戸数)/賃貸することが可能な物件の戸数]×100

とされています。

しかし、「賃貸することが可能な物件」の定義が会社によって異なることで、入居率の結果も、会社によって違いが生じます。

例えば、「賃貸することが可能な物件」の中に、

・管理を始めてから、3ヵ月以内の物件は含まない
・自社で保有している物件は含まない
・解約が決まっている物件でも含む

など、会社によりどこまでを「賃貸することが可能な物件」にするかの定義が異なります。

したがって、計算方法により、入居率の1~2%違いが出てくる可能性があるのです。


2.入居率だけじゃない!どんな物件を管理しているかを重視すべき

管理会社を選ぶときは、自分の物件のエリア築年数の入居付けを得意とする管理会社を選びましょう

特に物件のエリアについては、管理会社の得意不得意が明確になりますので、重視すべきです。

管理会社が得意とするエリア・築年数は、管理会社のHPに「管理事例」や、「管理エリア」が載っている場合が多いので、そのページを見ることで調べることができます。

2.1.物件のエリア

1つ目は、物件のエリアです。

管理会社には、入居付けをする上で、得意なエリアがあります。なぜならば、管理会社は仲介店舗を使って入居付けを行うため、仲介店舗のあるエリアネットワークをつくっているからです。

したがって、自分の物件のエリアに強い管理会社を選ぶべきです。

自分の所有物件のエリアを考える際には、県→市区町村→沿線と狭めていきましょう。

入居率範囲

自分の所有物件のエリアが「〇県△市の□線の沿線だ」と理解できたら、そのエリアに強い管理会社を探していきます。

まずは、物件の所在地である県、市区町村を管理エリアとしている管理会社を絞りましょう。その次に、○○線沿線など、物件の近くの駅の沿線を得意とする管理会社に絞っていきます。特に、関東の1都3県は、沿線で管理の得意不得意が分かれている場合が多くあります。

管理会社を選別する際に「〇県△市の□線の沿線の入居付けはどうですか?」と聞いてみることをお勧めします。そのエリア周辺の管理物件や仲介店舗、入居率などを教えてもらえるはずです。

さらに、駅徒歩10分以内のエリアを得意とする会社と、駅徒歩20分以内のエリアまで得意とする会社がありますので、自分の所有物件が駅徒歩10分以上の場所にある場合には、駅から遠くても入居付けができる管理会社なのか聞いてみる必要があります。

2.2.物件の築年数

2つ目は物件の築年数です。物件の築年数によって、入居付けの難易度が変わってきます。

物件の築年数は、3つの段階に分けられます。

入居率 

築年数が長くなればなるほど、トラブルや修繕などが発生する可能性が高いため、しっかりとした管理体制がないと管理できません。また、築古の物件には入居者は住みたがらないため、埋まりにくいという問題もあります。

したがって、築年数が古い場合には、築古の物件にも入居付けができるような、入居付けの強い管理会社に管理を依頼する必要があります。

【補足】構造による違いはあるのか

構造による管理会社の得意不得意の差は、ほとんどありませんが、木造に関しては多少入居付けが難しい場合があるため、管理会社の力量が問われます。

木造は、防音性の問題や耐久性の問題があります。木造の物件をお持ちの場合には、

・木造の築古物件も管理できる
・入居者のサポート体制がしっかりしている
・適切なリフォームができる

といった管理会社に任せるべきです。

 

【補足】入居率が高くても注意すべき場合

・家賃滞納がある

入居率が高くても、家賃滞納があれば家賃収入が入らないので注意が必要です。
管理会社を選定する際には、入居率に加えて、家賃滞納がないかなどを確認する必要があります。

・賃貸アパートの需要が少ないエリアに物件がある

そもそも賃貸アパートの需要が少ないエリアなどは、入居率が高いエリアでも注意が必要です。
入居率が高いといっても、自分の物件が同じようにそのエリアで空室が埋まるかは保証できないからです。


3.PM型の管理会社を選ぶことで空室を埋められる

PM型(プロパティマネジメント型)の管理会社を選ぶことで空室を埋めることができます。

入居付けが難しい

ここまでで示したように、駅から遠い物件築年数が古い物件木造の物件などは入居付けが難しいため、入居付けが強い管理会社に任せることが重要になってきます。

したがって、一般的な管理会社よりも入居付けが強いとされるPM型の管理会社を選ぶことで空室を埋めることができます

入居率を高める方法は、

・管理会社を変更すること
・広告料を払う
・家賃を下げる
・リフォームをする

などがメジャーな方法です。

とはいえ、特に、入居率を高めたい場合には、PM型の管理会社に管理会社を変更すべきです。

PM型とは、プロパティマネジメント型の略称で、オーナーが行う業務をオーナーに代わってアパート経営の専門家が代行する仕組みのことです。

PM型管理会社の入居者募集は、一般的な管理会社と比べて、圧倒的な数の店舗数で募集を行うことができるという特徴があります。

そのため、入居率を高める方法としてPM型の管理会社に変更するのは、とても効果的です。

具体的には、入居を募集する仲介店舗の数が一般的な管理会社の10倍~20倍にもなっています。

したがって、入居率95~99%の会社を選ぶとともに、自分の所有物件のエリアと築年数の物件の入居募集を得意とするPM型管理会社に管理を依頼することが最も効果的な方法だといえます。

PM型の募集方法の仕組みや一般的な管理会社(一体型の管理会社)との違いについては、こちらの記事で解説しています。

その他の入居率を高める方法についても、こちらの記事で詳しく解説していますので是非ご覧ください。

 

なお、当社は管理会社として3万戸以上の不動産の賃貸管理をしています。
物件の現場で発生するトラブルの対処事例や賃貸経営のノウハウについては、公式note【賃貸管理の現場日記@武蔵コーポレーション~住まいで人を笑顔に~】でも情報発信をしていますので、ぜひご覧ください。


4.まとめ

入居率とは、アパートやマンションの全部屋数に対しての、入居している部屋の割合のことをいいます。

入居率は、管理会社にどの程度空室への入居付けの力があるかを示す指標として使われることが多いですが、実際は管理会社によって入居率の計算方法が違っていますので、12%の差にこだわる必要はありません。

よりよい資産形成をするために、入居率95~99%の会社を選ぶとともに、自分の所有物件のエリアと築年数の物件の入居募集を得意とする管理会社に任せましょう。

管理会社の選び方、決め方に関して以下の記事で詳しく解説をしています。
あわせてご覧ください。

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