一種単価とは?計算方法や使い方をイラストでわかりやすく解説!

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一種単価とは、容積率100%あたりの土地単価のことを指します。
購入しようとしている土地の一種単価を把握することで、投資用物件を建てる際に高い収益が出るか、出ないか、を知ることができます。

本記事では、不動産業者でなければあまり聞き馴染みのない「一種単価」について、
・どんな意味?
・どんな場面で使う?
・どんな計算式?
といった3つの疑問にお答えします。


1.一種単価とは、容積率100%あたりの土地単価

一種単価とは、容積率が100%の時の土地の単価です。この一種単価を算出すると、その土地に容積率ぴったりの建物を建築した際の「床面積あたりの土地単価」がわかります。

1.1.「一種単価」は土地の収益性をはかるうえで重要となる

では、この一種単価の考え方はどのような時に必要になるかというと、たとえば新築アパートでの不動産投資を始める際です。新築アパートを建てる時は、まず土地を探しますよね。とはいえ、どのような判断基準で購入する土地を選べばよいかわからないという方も多いでしょう。

購入する土地を検討するときは、その土地に容積率100%の建物を建てた時の床面積当たりの土地価格「一種単価」を計算することで、どれだけ効率のよい投資をすることができるかを把握することができます。

1.2.一種単価は「坪単価÷(容積率÷100%)」で求める

一種単価を求める計算では、まずは坪単価を求める必要があります。
坪単価は、以下の式で求めます。

坪単価の計算式
土地価格÷土地面積(坪)

次に一種単価を求めます。

一種単価の計算式
坪単価÷(容積率÷100%)

たとえば以下のような土地だと、このような計算式になります。

【例】
土地価格:1億円、
土地面積:100坪、容積率:200%

【坪単価】  
1億円÷100坪=100万円

【一種単価】
100万円÷(200%÷100%)=50万円

一種単価を図で示してみます。

同じ面積、同じ坪単価の土地A、Bがあります。Aは容積率200%、Bは容積率400%とすると、建てられる建物の床面積には2倍の違いが出ます。容積率が大きい方Bの土地の方が、建物を建てた際に賃貸部分として貸し出せる床面積が大きいため収益性は高くなります。

不動産投資をするために土地を買うなら、より収益の得られる土地を買う方がいいですよね。一種単価はこのように、購入しようとする土地の価値を比較する時にも活用することができます。

一種単価_01  

 

補足:容積率とは
容積率とは、敷地面積に対する延床面積の比率のことをいい、パーセントで表されます。

延床面積÷敷地面積

 

一種単価_02

容積率は、地域の人口を制限するために設けられている基準です。この基準が定められていなければ、ある土地に建物を建てようとするとき、延床の面積の制限がないため何階の建物でも建てられてしまい、人口が過密状態になってしまいます。(人口過密になると下水処理が追いつかなくなったり、通勤時間帯に改札に行列ができたりと、住みにくい環境になってしまいます。

容積率は(定められ方)用途地域によって異なって定められています。
用途地域についてイメージが湧かないという方は、こちらの記事の第2章で解説しています。


2.適正な一種単価はいくら?

ここまで一種単価の計算方法をご紹介しましたが、実際に土地を買うとなった時、一種単価が計算できても「それが適切な価格なのか」、「どのくらいなら効率よく投資ができると言えるのか」、判断が難しいという方がほとんどだと思います。

この章では、適正な一種単価を求める方法をご紹介します。

適正な一種単価は、建物の建築コストや期待する利回りによって異なります。
下記のようなケースを設定します。

期待利回り:8%
土地面積:100坪
用途地域:第1種低層住居専用地域
容積率:200%
レンタブル比:80%
建築単価:55万円/坪
相場賃料:1万円/坪

 

一種単価_03

建てる物件の期待利回りを8%とします。
購入を検討している土地の一種単価が適正な一種単価よりも安い場合、利回りは8%よりも高くなり、より効率良く投資を進めることができます。

購入したい土地面積が100坪、容積率が200%だとすると、建てられる最大の延床面積は200坪。
ここに建物を建てる時の建築コストが55万円/坪だとすると、建築費用は1億1,000万円。
レンタブル比が80%になるように設計した時、レンタブルエリアは160坪。※レンタブル比については3章で触れています。
物件エリアの相場賃料が1万円/坪であった場合、月160万円、年間1,920万円の家賃収入を得ることができます。

期待利回りが8%であるため、下記のような計算で適正な一種単価を求めます。

1,920万円÷8%=2億4,000万円

2億4,000万円-1億1,000万円=1億3,000万円

1億3,000万円÷200坪=65万円(適正一種単価)


3.不動産投資で用いられるもう一つの指標「レンタブル比」

不動産投資での収益性を図る基準となる指標には、一種単価のほかに「レンタブル比」があります。
レンタブル比とは、アパートなどの共同住宅において、延べ床面積に対する専有面積(賃貸可能部分)の占める割合のことを言います。

レンタブル比計算式
専有面積(賃貸可能面積) ÷ 延べ床面積

このレンタブル比が高いほど、賃貸部分として貸し出す面積が多いため、より高い収益を生むことができます。
レンタブル比の計算方法や適正なレンタブル比の目安については、こちらの記事で解説しておりますので、一種単価とあわせて内容をおさえておきましょう。


4.おわりに

今回は不動産投資の収益性を図るうえで重要となる「一種単価」について解説しました。普段聞きなれない言葉だったと思いますが、一種単価とは何なのか、どの場面でどう使うのかを理解し、不動産投資の成功に役立てていただけたら嬉しいです。

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