はじめに
今回は、客付依頼活動(リーシングマネジメント)についてご紹介させて頂きます。まずは前提となる現在の賃貸住宅事情について触れていきたいと思います。
なぜ”大空室時代”なのか
専門誌などで目にするようになった”大空室時代”というワード。その背景には様々な賃貸住宅事情が関係していると考えられますが、その中でも影響度が強い要因が2点あると考えられます。
1)止まない新築賃貸住宅の建築
2)日本の総人口の減少
総務省「国税調査」によりますと、相続税法改正や低金利を理由に、現在も新築賃貸住宅が建て続けられている一方で、32年後は日本の総人口が9,000万人を割り込むとの予想がでております。つまり、住む人は減るが住む部屋は増えている状態、が続いており、この需給バランスが崩壊した状態を、昨今では”大空室時代”と風刺されています。具体的には22年後に空室率が40%を超える時代が来ると予想されているほどです。
空き家ならば取り壊せばよいのでは? 需給バランスを是正させる一つの方法として、物理的に空室無くす、つまり古くなりメンテナンスの施されていない空き家を取り壊すことが考えられますが、実は集合住宅(アパート・マンション)の取り壊しはとても難解な問題です。
全体の40%以上を占めている築古物件が取り壊せない
そもそも日本における集合住宅は、国土交通省の「住宅着工統計」によると、昭和63年以降、平成28年までに建てられた全集合住宅7,640万戸のうち、築後20年以上経過している物件が3,200万戸と全体の41.8%を占めており、築古物件が市場に数多く存在しています。
斯様な状況下、建物を取り壊す際に、全てのお部屋が空室ならばいいですが、入居者様がお住いの場合は、当然ですが、そのお部屋から立ち退いて頂く必要があります。しかし日本において居住する権利は借地借家法で守られており、正当な事由を以て且つ、相当な期間をもってしても全てのお部屋から退去頂くことは非現実的なのが実態です、つまり取り壊せないのです。
この様な賃貸住宅事情が空室率の上昇を助長しており、「HOME’S見える賃貸経営」によると関東圏(茨城県を除く)の平均入居率は80.18%となっており、時代は平均入居率70%に突入しょうとしていることが伺えます。この様に、何も手を施さなければ、自然と空室率が高くなってしまう環境下で、高稼働率を維持するための客付依頼活動(リーシングマネジメント)について、次節で具体的にご紹介して参ります。
入居率96%を実現した客付依頼活動
高い稼働率を維持するために、客付依頼活動の中でも次の3点が特に大切になります。
①幅広い販売促進
管理会社は管理(PM)に特化し、空室を「売る」ための活動に努める。間口を広げ、出来るだけ多くの仲介店舗様に販促をかけることが重要。当社ではあえて自社仲介店舗を持たず、多くの仲介業者様で入居者様の募集を行っている。
②営業マンからの推薦
広告料やリフォーム、契約関連書類の作成、内見のしやすさなどを通じて、仲介店舗の営業マンに「決め物件」にしてもらうかを追求する。当社では仲介業者様向けの専用サイトを運営し(営業マン2,300人が延べ月間5万回閲覧されている)、空室情報をタイムリーに届けられる状態を構築している。
③決まりやすい部屋
「武蔵仕様」のリフォームを実施することで、入居者うけするポイント(色)を外さない取組みを行っているほか、リフォームの仕様が同じなため、仲介店舗の営業マンが紹介しやすいお部屋作りを行っている。
当社ではこの様な取り組みを実施することで入居率96.6%(平均より約16%高い)を実現しております。当社で管理させて頂いている物件では実際に、GW期間中に一つの空室に対し10社以上の仲介店舗様よりお申し込みを頂いた事例や、仲介店舗の営業マンの方からは「武蔵さんの物件は、決めパターンがあるので紹介しやすいです」と言って頂き、1店舗でひと月に合計19部屋もご契約いただいている事例がございます。なお平成30年1月~5月におけるひと月の平均契約店舗数は130社にのぼり、多くの仲介様からご契約頂いております。
さいごに
今回は、背景にある賃貸住宅事情から、高稼働率を実現するための施策についてご紹介させて頂きました。今後は大量空室の状態から無事満室に至った案件の詳細や、入居頂いた後の入居年数のポイントなどをご紹介できればと考えております。なにより私たちは管理会社として、所有されている資産の高稼働率の実現・入居者様の快適な暮らしのために尽力して参りますので、引き続き宜しくお願い致します。
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