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固定金利の融資を繰り上げ返済した場合の違約金はどう決まる?
2018/07/15

固定金利の融資を繰り上げ返済した場合の違約金はどう決まる?

固定金利の融資を繰り上げ返済すると、「繰り上げ返済違約金」が発生することがあります。
これはどのような違約金なのでしょうか。
収益物件を取得に際してローンを組むときに知っておくべき、繰り上げ返済違約金について解説します。

 

 

繰り上げ返済違約金とは

 

繰り上げ返済とは、ローンにおいて決められた毎月返済額とは別に、借入金の一部または全額を返済することを言います。

 

銀行によっては、この繰り上げ返済を行うと、繰り上げ返済違約金(または繰上返済手数料など)の支払いを求められることがあります。

 

この違約金の有無については、銀行から融資を受けた際の約定書に記載されています。
特に、20年などの長期固定金利や全期間固定金利などで借入するローンでは、よくこの違約金が設定されています。

 

 

繰り上げ返済違約金には、繰り上げ返済によって銀行が失った金利による利益の補填という意味合いがあります。
一種の損害賠償金なのですが、実質的には金利の精算と言えるものです。

 

こうした違約金が設定されている場合には、手持ちの現金で残債を支払った場合はもちろん、他の金融機関による借り換えで一括返済した場合や、所有物件を売却して得たお金で支払ってローンを解約した場合にも発生します。

 

 

繰り上げ返済の違約金はどう決まる?

 

では、繰り上げ返済した場合の違約金の金額はどのようにして決まるのでしょうか。
銀行によっても規定が異なりますが、物件を売却したケースで言えば、物件取得時の金利と売却時の金利、さらには借入期間などによって、残債元本金額の何%が課せられるかが決まります。

そしてその金額の高さが収益物件の売却の足かせになることもめずらしくありません。

 

 

たとえば、過去には2億円弱の物件を取得する際に20年の固定金利を選択し、取得した5年目で売却したときに、1,000万円ほどの違約金がかかったという事例もみられます。

 

 

収益物件を取得するときは繰り上げ返済違約金に注意を

 

そもそも投資目的で取得する収益物件は、マイホームと違って未来永劫、所有し続ける性質の資産ではありません。
そのときどきの状況によって、売却して利益確定したり、資産を組み換えたりと、利益の最大化を目指して持ち続けるか売るかを判断していくものです。

 

特に個人で物件を取得する場合は、取得から5年超で長期譲渡となり、そうなれば譲渡益に対してかかる税率は約40%から20%へと一気に下がります。
そのため収益物件の活用においては5年が一つの区切りとなり、この間に売却を考えるという方が多く現れます。

 

そこで、途中売却の可能性がある収益物件では、超長期の固定金利は避けるのがセオリーとなります。
変動金利もしくは5年以下の固定金利を選択するほうが合理的であるということを覚えておきましょう。

 

 

超低金利時代と言われる現在、マイホーム購入であれば固定金利で住宅ローンを組むほうがメリットは大きいという意見を多く見かけます。
しかし、収益物件取得のためのローンを組む際は逆と考えましょう。

 

できれば変動か短期の固定金利を選択すること、そしていずれのケースでも、繰り上げ返済違約金に関する契約内容をしっかり確認することが大切です。

 

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