区分所有のアパートやマンションを複数戸、一気に取得する「バルク買い」。バルク買いには独特の魅力とうまみがあり、ポイントを押さえれば魅力的な投資対象となり得ます。
バルク買いの特徴やメリット、注意点などをまとめてご紹介します。
バルク買いとは
バルク買いとは、区分所有(分譲)アパートやマンション内の住戸を複数戸まとめて取得する買い方のことです。
ご存知のように、通常は、分譲マンションを買うときは総戸数何室かの中の一室が売りに出ていて、それを購入します。その住戸に住むときも、投資目的で取得するときもそれは同じです。
しかしごくまれに、地権者が等価交換(地権者が所有または借地する土地の上にデベロッパーが建設資金を負担して建物を建設し、住戸等を地権者とデベロッパーそれぞれの出資割合に応じて取得すること)によって取得した物件やバブル時代の売れ残りの物件をデベロッパーがまとめて所有していて、相続や資産整理などの事情でまとめて手放すようなケースがあります。
このように、一度の取引でまとまった戸数を取得できるバルク買いは、賃貸に出した場合の利回りが合えば非常に投資効率が良く、選択肢の広い魅力的な投資対象となります。
バルク買いのメリット
基本的にアパートやマンションの区分所有は資産形成には向きません。
しかしバルク買いの場合は事情が異なります。ある意味、一棟ものの物件を所有するのと似た状況が作られるためです。また、区分所有ならでのメリットがあるのも見逃せないポイントです。
以下、メリットを3点挙げてみましょう。
高い稼働率が期待できる
区分所有物件は賃貸仕様の物件とは建物の造りが根本的に異なります。同じ家賃水準であれば、マーケットにおける優位性は数段高くなります。分譲仕様の物件は人気が高く、高い稼働率を維持していくことが期待できます。
場合によっては運営方針を自分で決めることができる
バルク買いによって仮にそのマンションの半分以上の戸数を確保していれば、管理組合に対して大きな発言力を得られます。建物の管理状況や大規模修繕に関する方針を決めることも可能になるでしょう。
これはマンションの運営方針を自分で決められるということです。投資物件のコントロールができることは、稼働率などを上げるためのアドバンテージとなります。
出口戦略を考えた場合も有利
区分所有物件は一部屋単位で居住用の物件として売却できます。このことが出口戦略を考える上での優位性となります。
残債がある場合は金融機関の融資条件にも左右されるものの、必要な戸数だけを売却できるのは一棟ものの中古アパートやマンションにはない選択肢です。貸して良し、売って良しの物件として、そのときどきの経済状況に合わせた活用を考えられます。
区分所有物件を購入する場合のポイント
区分所有のアパートやマンションはよく「管理を買え」と言われます。それほど区分所有物件の購入においては、管理面の質を見定めることが重要ということです。
チェックすべき項目は、建物管理と管理会社の状況、大規模修繕の履歴と計画状況、管理組合に修繕積立金が必要額しっかりとストックされているかどうかです。建物管理がしっかりとしていればマンションのコンディションも維持され、寿命が延びます。このことが物件の価値を大きく左右します。
大規模修繕の実施状況や修繕積立金のストック状況は「重要事項に関わる調査報告書」で確認できます。この文書は管理会社から取得できるので、区分所有物件を購入する際は必ず目を通しましょう。
資産形成には一棟もののほうが有利ですが、バルク買いのようなケースは例外と言えます。区分所有のアパート・マンションのバルク買いが可能な機会があれば、ここに述べたポイントを参考に、投資を検討してみてはいかがでしょうか。
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