目標がないまま不動産投資をするのは、目的地を定めないまま航海に出るようなものです。
例えば目標額を定めればどのような収益物件を取得するべきかが見えてきます。
不動産投資に欠かかせない目標設定について説明します。
目標設定をするメリット
不動産投資における目標設定とは当面の資産形成の目標を具体的に設定することです。分かりやすいのはキャッシュフローの額を決めるやり方でしょう。
例えば年間1,500万円(月額125万円)のキャッシュフロー(税引き前)を得ることを目標に据えたとします。するとおおよそですが、資産規模で5億円前後の不動産を取得することが必要になります。
目標を設定し、それを達成するにはなにが必要かという発想が出てくれば、モチベーションもアップするはずです。 目標額を得るためのシナリオを作ることは、ライフプランの中でどのように資産を形成していくかを考えることでもあります。
自己破産や手残りが残らなくなってしまうなどを想定したリスクヘッジにも繋がっていくでしょう。
不動産投資における目標設定
目標とするキャッシュフローの額は、自身の資産と収入状況を見ながら1~2年で達成可能な数字を弾き出す必要があります。
目安としては、本業の税引き前年収の2分の1くらいの規模にすることを考えてみましょう。 上述した年間1,500万円のキャッシュフローを目指すのは、年収3,000万円の方ということです。この水準は、本業の収入が途絶えたとしても、大幅にレベルを落とすことなく生活できる水準です。
こうした目標が決まったら、そこから逆算して必要な自己資金、金融機関からの借入、不動産物件を何棟取得するのかといったことを決めていきます。そしてこの目標を1~2年で達成する仕組みを考えます。 目標以外に目的を持つことも重要です。
便宜的にここでは目標と目的を使い分けますが、目的とはなんのために不動産投資をするのかという行動理由のことです。例えば相続税対策、所得税・住民税の節税対策、老後のためなどが目的にあたります。
目的に合わせた物件やエリアの選び方
不動産投資の対象となる物件は目的に合致したものであることが重要です。以下、目的ごとの物件の選び方のポイントを見てみましょう。
ただし、実際の物件選びでは資産形成の専門家に相談し、その意見も参考にしてください。
相続税対策の場合
相続税に備えるには、実際の価値と評価価格のギャップが大きい収益物件を取得するのが有効です。狙い目は都内など土地の価格が高く、流動性の高いエリアの物件です。賃料が下がらず、需要があり、相続税評価額が低い物件を探すのが基本となるでしょう。
高所得者が節税対策として行う場合
所得税・住民税の節税を目的とするなら、耐用年数の切れた木造アパートが候補に挙げられます。築23年以上の木造物件なら取得して最短4年で全額償却できます。このことを利用して確定申告すれば4年間の利益を大きく圧縮することが可能です。
ただし、節税を目的とした不動産投資は専門家のアドバイスが必須です。
老後のために収益物件を取得する場合
老後に家賃収入を得ながら生活することを目的とする場合は、現在、持っている金融資産とのバランスを見ることが大事です。
フルローンで購入できる範囲で、かつ生活費も確保できることを見越した価格の物件を探してみましょう。対象となるのは築浅かRCの減価償却を長くとれる収益物件です。
仕事をリタイアしたい場合
いわゆるアーリーリタイアやセミリタイアを視野に入れるなら、RCや鉄骨の中で、価格が抑えられる規模の収益物件を取得し、数年かけて棟数を増やしていく方法が考えられます。
まず1棟を取得して結果を出し、次に繋げながら最終的に年間いくらのキャッシュフローを得るかという目標額を決めてください。
独りよがりの安易な目標設定は禁物
不動産投資の経験がない人が最も気を付けなければいけないのは、本やネットの情報のみで目標を設定し、それに固執してしまうことです。 特に目標とする額の設定は、自身の年齢、属性、年収、金融資産といった要素を加味して慎重に決めていく必要があります。
自身の身の丈に合った、最も適した選択をすることが肝心です。 場当たり的にただアパートを1棟買うといったやり方では良い結果を生むことは困難です。 専門家のアドバイスを参考にしながら、工夫と戦略次第で達成できる、自分にマッチした目標を設定することをお勧めします。
武蔵コーポレーションでは、資産形成のご提案から物件紹介、賃貸管理、出口戦略までトータル的にサポート体制を整えています。 不動産投資を始める上で目標設定にお悩みの方はお気軽にご相談ください。