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家賃滞納者を追い出すには? NEW
2023/07/08

家賃滞納者を追い出すには?

オーナーチェンジで購入した収益物件に、家賃滞納者がいます。保証会社にも入っていないので、毎月未払い家賃が溜まる一方です。どのような手順を踏めば、速やかに退去してもらえるでしょうか?

 

まずは滞納家賃を督促し、支払いに応じなければ最終的には裁判に持ち込みます。

 

◆まずは滞納家賃の回収を試みる

家賃の滞納を防ぐためには保証会社への加入が必須ですが、中古物件を取得した場合には、既存の入居者が保証会社に加入していないケースがほとんどではないでしょうか。保証会社に加入していない入居者が家賃を滞納するケースも多々あります。その場合には、オーナーさん自らもしくは管理を委託している場合には管理会社が滞納家賃を回収しなければなりません。

 

回収のポイントは、滞納が始まったらすぐに督促の電話、書面の送付を行うことです。月末に入金がなかったら月初めの早い段階で督促をすることによって大きな滞納になることを防ぎます。それでも払わない入居者に対しては、直接訪問します。滞納者に、家に来られるのは嫌だという心理的プレッシャーをかけることで回収を図るのです。

 

連帯保証人がいれば、連帯保証人に対しても電話、書面による督促を行います。場合によっては内容証明を送ることもあります。人間には、やはり人に迷惑をかけるのは嫌だという本能(特に日本人には)があるので、この段階で支払う入居者がほとんどです。

 

ただ、ここまでしても連絡が取れなかったり、連絡を無視したりする入居者からは、回収が非常に難しくなります。入居者も金額が大きくなってしまって支払いをあきらめてしまうのです。ですので、滞納の初期での督促が重要になってきます。

 

滞納金額が大きくなってしまったら、家賃回収専門の弁護士事務所に委託しましょう。現在では、この分野に特化した弁護士事務所も出てきており、私の会社でもいくつかの弁護士事務所と提携して家賃の回収を委託しています。委託するにあたっての費用は、成功報酬のところが多く、同収額の30%前後となるのが一般的です。全額回収できないリスクを考えれば、合理的な方法といえるでしょう。

 

ただし、力ずくでの追い出しは厳禁です。普通賃貸で貸している場合、オーナーさんが力ずくで入居者を退去させることは不可能です。家賃を払ってくれなければ出ていってもらうと何度訴えたとしても、入居者本人が住み続けている以上、基本的にはどうすることもできません。入居者も出かけているか、部屋にこもっているなどして、電話にも出ず、直接話し合うことさえ難しいケースも多くあります。

 

こうなってしまうと、残された手段は訴訟(裁判)のみです。

部屋を明け渡されるべきかどうかを裁判官の判断に委ねるわけですが、半年を超えるような長期間にわたって滞納し続け、督促の連絡にも応じない状況であれば、まず間違いなく明け渡しの判決が出されるでしょう。そして裁判官によって強制的に執行してもらうことになります。

 

いくら悪質な滞納者であっても、強引に退去を迫るような対応は厳禁です。鍵を交換してしまう、荷物を倉庫に入れてしまう、といった対応を取る管理会社も一時話題になりましたが、普通賃貸においてはオーナーさんにそこまでの権限はありません。逆に入居者から訴えられて無用な負荷が増えてしまうことにもなりかねないので、合法的な手段で進める必要があります。

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